【個別株で勝てない原因】あれ、私の銘柄だけ下がってる?投資家が見落とす「市況分析」の重要性
- 神谷拓
- 10月13日
- 読了時間: 7分

はじめに:なぜ、良い銘柄を選んでも儲からないのか?
こんにちは!KABU-ACA代表の神谷拓です。
そして、「業績のいい銘柄を選んでいるはずなのに、なぜか儲からない」という、もどかしい悩みに加え、「相場全体が上がっているのに、なぜか自分の株だけ上がっていない。むしろ下がっている…」という深刻なジレンマに陥っていませんか?
このとき、「市況」がわかっていれば、あなたは決して右往左往することはありません。自分の株が市場全体の流れから見て正当な位置にあるのか、それとも資金の流れから外れているのかを冷静に判断できるからです。
当サイト(KABU-ACA)の講座でも多くの方が企業分析や財務分析を熱心に学び、良い銘柄を見つける力はついてきました。しかし、それでも「投資判断に自信がない」「他の投資家よりも一歩先んじた投資家になりたい」という次のステップの壁にぶつかっています。
その壁を突破するのが、「市況分析」です。
株式投資の成功は、この三位一体で決まります。
企業分析:いい業績の銘柄、成長性があり割安な銘柄
リスク管理:損切りや利確、買い増しなどの技術
市況分析:相場の流れ、資金の流れを読むマクロな力
今回は、「市況分析」を身につけて資産形成をスピードアップしたいと考える投資家が必ずマスターすべき、その必要性と具体的なやり方を解説します。
企業分析が「ミクロ」なら、市況分析は「マクロ」である
企業分析が、個々の会社の財務状況や成長性を掘り下げるミクロな経済であるのに対し、市況分析は、市場全体を俯瞰するマクロな経済の流れを読むことです。
これは、投資における「上層の知識」であり、個別銘柄の優劣を判断する企業分析の上層にある、いわば羅針盤のようなものです。
【市況分析の目的】 市況分析の目的は、「今はどんなセクターに資金が集まりやすいか」「今の政治・金融状況では、次に何が起こりやすいか」という投資の道筋を見つけることです。
このマクロな流れを理解すると、投資の道筋が明確に見えてきます。
【具体例:政治サプライズと株価変動(2025年10月4日のケース)】
たとえば、先日10月4日の自民党の総裁選で、高市さんが自民党の総裁になったケースを考えてみましょう。もともとは小泉氏が有利だと伝えられていたため、これは市場にとって大きなサプライズなニュースであり、大きな株価の変動の要因となります。
例えば、こんなことがわかります。
総裁の政策:高市さんは積極財政派である。
金融政策との関係:これは緊縮財政を推し進めてきた日銀の方向性と相反することになる。
セクターへの影響:そうなると、日銀は利上げを実施しづらくなるため、銀行銘柄は売られるだろう。
為替への影響:積極財政は財政悪化を招くので、円安の方向に大きく流れるだろう。
全体相場への影響:そうなると、外国人投資家が多く、ほとんど輸出企業で構成される日経平均株価は全体的に株は上だよね。
このように、一つのニュースから複数の影響を予測し、「風が吹けば桶屋が儲かる」の論理回路を自分の中に構築することが、投資判断に自信を持つことにつながり、勝ち続ける方法を見つけるための第一歩となります。
セクターという概念を忘れてはいけない理由
ここで特に強調したいのが、セクター(業界)という概念です。
企業分析ももちろん重要ですが、「追い風」がないセクターの業績のいい株を買っても、期待したほど上がらないケースが多いです。資金は、勢いのあるセクターに集まるからです。
あなたが選んだ銘柄が、どれだけ優れた決算を出していても、その業界全体に「向かい風」が吹いている場合、株価は重く、なかなか上値を追うことができません。
向かい風の業界だけど、業績のいい銘柄
→ このような銘柄は選ばないでください。市場全体の流れに逆らうことになり、貴重な資金と時間を失いかねません。
株を買う時は、セクターという概念を忘れないでください。 資金がどこに来ているのか、市況分析を通じて掴むことが、資産形成のスピードアップにつながります。
他の投資家よりも一歩先んじる!市況分析の具体的な4つの習慣
市況分析は特別な知識が必要だと思われがちですが、毎日少しずつ積み重ねることで、確実に実力がつきます。
① 毎日ニュースを見る、「株価変動の理由」を確認する。
最も基本となる習慣です。今日の日経平均株価や主要株価指数が上がったか下がったかを確認し、必ずニュースや経済紙からその理由を探ることです。
「今日は〇〇大臣の発言を受けて半導体関連が上がった」
「アメリカの〇〇経済指標が悪く、金利が下がりグロース株に資金が戻った」
この作業を毎日続けると、投資家が今何を気にしているのか、どの情報に反応しているのかということが徐々にわかるようになります。この毎日の積み重ねがあなたの中に情報の回路を作り上げます。
② 市場センチメント(強気・弱気)を把握する
投資家全体が今、強気(ブル)なのか弱気(ベア)なのかを把握することは重要です。
強気派が多い時は、相場が過熱している可能性があり、むしろ注意が必要です。
市場のセンチメントを測るための専用の指標(VIX指数やFear and greedなど)も存在します。これらを組み合わせて、投資家が今の市場状況についてどのような立場を取っているのかを測っていきましょう。
③ 資金が「どのセクター」に循環しているかを見る
投資資金は循環(ローテーション)しているということを忘れてはなりません。
株式、債券、不動産、外国為替、現金、いろいろな投資先をぐるぐる回っています。極端な言い方をすれば、お金というものは一定量が市場にあって、市況に従って、あっちいったりこっち行ったりしていると思ってください。
その中でも、株式という市場を見ると、日本では33業種、アメリカでは11セクターに分かれており、そのときそのときで、資金が入りやすい業界というものがあります。
この市況分析を毎日行うことで、次の資金の流れを先読みし、成長株を探すヒントを得ることができます。これが銘柄選びの精度を格段に上げ、他の投資家よりも一歩先んじた投資家になるための鍵です。
④ 重要な「経済指標」をチェックする
今後のマクロな流れを予測するために、定期的に発表される経済指標をチェックしましょう。
例えば、
雇用統計:景気の強さを示す継続的に重要な指標。
CPI(消費者物価指数):特に近年、インフレ(物価上昇)が世界的な注目テーマであるため、非常に重視される指標。
などなど経済指標はたくさんありますが、時代によって重要性があるものがわかっていきます。Xやニュースをかかさずみて、時代の流れについていくようにしましょう。
経済指標はニュースだけでなく、X(旧Twitter)などのSNSでも速報が流れます。Xは玉石混合ですが、速報性という意味では非常に使えます。信頼できる個人の発信や、気になる企業の公式アカウントなどをフォローし、情報をキャッチアップしましょう。
ただし、推奨されている個別銘柄の情報を鵜呑みにするのは危険です。碌でもない銘柄が推奨されているケースも散見されます。個別銘柄は自分で判断してください。
まとめ:『自分軸の投資』で資産形成をスピードアップ
「風が吹けば桶屋が儲かる」の論理回路は、本を読んだだけではなかなか理解できません。知識の点と点が線で繋がっていないからです。
毎日の積み重ねの知識が、この情報の回路を築き、あなたの資産形成を大きく前進させます。
資家が勝ち続ける方法を見つけるには、この市況分析というマクロの視点が不可欠です。
もしあなたが今、「なんとなくの分析で投資判断に自信がない」と感じ、投資のやり方を変える必要があると思っているなら、ファンダメンタルズ分析とマクロな視点をセットで学ぶべき時です。
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