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利益確定のタイミングは何を基準に考えればいいですか?

2025年9月28日
読了時間: 7分

更新日:8月30日

利確のタイミング
利確っていつすればいいの?

こんにちは、KABU-ACAの神谷です。


個別株が上昇すると、「まだ上がるかもしれない」「いま売ったら、その後の上昇を逃すかもしれない」と迷いますよね。私がこれまで投資をしてきた中でも、利益確定は損切り以上に判断が難しいと感じています。


結論から言えば、すべての銘柄に通用する完璧な利益確定の合図はありません。私は、目標利益に達したか、投資した理由が維持されているか、短期間で上がりすぎていないか、決算が想定から外れていないか、という4つの条件で判断します。


なぜ利益確定は難しいのですか?


利益確定が難しいのは、その後も株価が上がる可能性と、せっかくの含み益が減る可能性を同時に考えなければならないからです。株価が上がっているほど、「もっと上がるかもしれない」という気持ちも強くなります。


私も、2倍、3倍になった銘柄をそのまま持ち続け、最終的に含み益をほぼゼロにした経験が何度もあります。企業の成長を信じることは大切ですが、株価がどこまで将来の成長を織り込んでいるかは別に確認しなければいけません。


利益確定はどの流れで考えますか?


利益確定は、株価だけを見て単独で決めるものではありません。企業を分析して投資した理由を言葉にし、その後の決算で理由が維持されているかを確認する、一連の流れの中で考えます。


投資の流れ
株を購入後の一連のフロー

私が大切だと思う流れは、次の通りです。


・企業を分析し、なぜ投資するのかを明確にする

・四半期決算で、利益成長と投資した理由の変化を確認する

・目標達成や投資仮説の変化があれば、利益確定や保有継続を改めて考える


決算が良ければ必ず保有を続ける、悪ければ必ず売る、という機械的な話ではありません。決算のどの数字が想定と違ったのか、その違いが一時的なのか、企業の成長そのものが変わったのかまで確認します。


個別株を分析する基本の流れでは、市況、セクター、企業、株価のタイミングをどの順番で見るかを説明しています。


目標利益に達したときはどう考えますか?


一つ目の基準は、投資する前に決めた目標利益です。私の場合は株価が2倍になったら、少なくとも持ち株の半分について利益確定を検討する、という自分なりのルールを持っています。


これは、すべての投資家や銘柄に共通する正解ではありません。AppleやMicrosoftのように20〜30年という長い期間で成長する企業もありますが、そのような企業を早い段階で見つけ、成長が続く間ずっと保有できる機会は多くないと私は見ています。


新型コロナウイルスの感染拡大期には、リモートワークの普及を背景に米国のZoomが注目を集めました。私も株価が大きく上昇した後に保有を続けましたが、成長率の鈍化とともに株価評価が変わり、大きな含み益をほぼ失いました。


Zoomの売上高は2021年1月期に前年比326%増えましたが、2022年1月期は55%増、2023年1月期は7.1%増へと成長率が鈍化しました。グロース株は将来の高い利益成長を株価へ織り込むため、成長率が低下すると、利益が増えていても評価が下がることがあります。


「2倍になった株を全部売るのは惜しい」と感じるなら、半分だけ利益を確定し、残りを保有する考え方もあります。大切なのは、上がった後に慌てて決めるのではなく、自分がどの水準で何を確認するかを先に考えておくことです。


投資した理由が崩れたときは何を確認しますか?


二つ目の基準は、投資した理由と現実がずれていないかです。株価が上がっていても、投資の前提が崩れているなら、含み益の大きさとは分けて考えます。


たとえば、「日本銀行が近い将来に利上げし、銀行の収益環境が改善する」と考えて銀行株へ投資したとします。その後、利上げの時期が想定より遅れ、銀行の利益見通しにも変化が出たなら、最初の仮説をそのまま使い続けてよいか確認します。


企業固有の仮説でも同じです。「利益成長率はこれくらいあるはず」と見ていたのに届かない、新規事業が利益へ貢献しない、新商品が想定ほど売れない。このような変化が起きたときは、なぜ投資したのかをもう一度言葉にして、現実と照らし合わせます。


企業分析で利益変化を見つける考え方でも、企業の利益が変わる理由をどこから探すかを詳しく説明しています。


短期間で株価が急騰したときは何を確認しますか?


三つ目の基準は、想定していた期間よりも短く、株価が急激に上昇していないかです。たとえば、1〜2年で2倍〜3倍を想定していた銘柄が、1か月で30%上昇したなら、企業価値の変化以上に期待や需給が先行していないかを確認します。


短期間で急騰した株が必ず下がるわけではありません。ただし、ニュースや市場の熱狂によって株価が先に動いた場合は、その後に値動きが大きくなることもあります。


私はこのようなとき、当初の利益目標、企業の利益成長率、株価が織り込んでいる期待、保有額の大きさを見直します。一部だけ利益を確定する方法なら、その後の上昇余地を残しながら、増えた含み益の一部を確保できます。


決算が想定を下回ったときはどう判断しますか?


四つ目の基準は、四半期決算が投資前の想定から外れていないかです。私は、単に増収増益か減収減益かを見るのではなく、最も利益へ貢献している事業の成長率と、その理由を確認します。


下方修正が出たという事実だけで、すべてを同じように判断することはできません。一時的な費用、為替、設備投資などの影響なのか、それとも主力事業の需要低下や競争力の悪化なのかで意味が変わるからです。


一方で、投資の根拠だった主力事業の利益成長が崩れ、会社の説明を読んでも回復の道筋が見えない場合は重要な変化です。含み益があるか含み損があるかではなく、当初の投資仮説が維持されているかを基準にします。


決算書で企業の稼ぎ頭を確認する方法では、決算説明資料などから最も利益に貢献する事業と、その成長理由を探す方法を解説しています。


投資家は利益確定で何を確認すべきですか?


利益確定を考えるとき、私は次の4点を確認します。


・事前に決めた目標利益へ達したか

・投資した理由と現在の事業環境がずれていないか

・想定した期間より短く株価が急騰していないか

・決算で主力事業の利益成長と成長理由が崩れていないか


株価の天井を毎回正確に当てることはできません。だからこそ私は、株価が上がってから感情で決めるのではなく、投資した時点で「何が起きたら見直すのか」を決めておくことが大切だと考えています。


利益確定のタイミングについて、よくある質問は何ですか?


株価が2倍になったら全部売りますか?


全部売る必要はありません。私は少なくとも半分を検討しますが、目標と投資仮説に応じて一部を残す方法もあります。


含み益がある場合、決算が悪ければすぐ売りますか?


決算の悪化理由を確認します。一時的な要因か、主力事業の成長と投資した理由が崩れたのかで判断は変わります。


急騰した株は必ず下がりますか?


必ず下がるわけではありません。ただし、利益成長以上に期待が先行していないか、目標や保有額を見直します。


利益確定と損切りは同じ基準ですか?


共通する基準は投資仮説の変化です。含み益・含み損だけでなく、決算と企業の成長理由が維持されているかを見ます。


私が何度も含み益を失って学んだのは、欲をなくすことではなく、欲に振り回されない基準を先に作ることでした。利益確定は一度で正解を当てる作業ではありません。企業の成長と自分の投資仮説を確認しながら、保有額を調整する判断だと私は考えています。


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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資手法を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の見解であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。


 
 
 

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